保育・子育て支援制度の請願署名(国) 待機児童解消と予算増額の請願署名(都)

こぐま保育園分会

 今保育制度が大きく変えられようとしています。近年社会問題にもなっている待機児問題について、現行制度に問題があるとし、 政府は子ども・子育てを支える機能を新しい形で再生させるためと、2013年度から「子ども・子育て新システム」を施行したいとしています。 しかし、この新システムには以下のような、様々な問題点が考えられるのです。

◇◆新システムになると…
1、自治体に保育の実施義務がなくなり、保護者は保育所を自力で探し、直接契約しなければならなくなる。入所に漏れた場合、 自分でいくつも園を回らなければならず、結果入所できなくても自治体に責任はなく、「自己責任」となってしまう。
2、企業参入を進めるために更なる規制緩和が行われてしまう。企業運営では利益を生むために人件費の削減、保育条件の低下 などが懸念される。また、利益の出ない地域では撤退しても企業には責任がなく、通っていた家庭は自力で他の園を探さなければならなくなる。
3、保育料は保護者の所得にかかわらず、利用すればするほど負担が増える仕組み(応益負担)になる。そのため、お金がなければ必要な保育が受けられなくなる。 また、オプション的に保育の取り組みに料金設定ができるようになるので、親の経済力によって子どもの受けられる保育に格差が生まれてしまう。
4、保育時間が保護者の就労時間などを基準にした認定式になるので、保育所の利用時間がバラバラになり、集団での生活や遊びが困難になる。
5、保育所の経営が不安定になり、保育者のパート・非正規化など労働条件の悪化も避けられない。その結果、保育の質が低下し、子どもの健やかな育ちを保障することができなくなる。

 つまり新システムの狙いは、保育に対する公的責任の放棄と、企業参入による保育の市場化です。新システムになってしまえば、行政に待機児解消の責任はなくなり、ニーズがあれば 民間の事業者が勝手に保育所を作ればいい。保護者には働いている時間だけ認定して利用券をあげるから、あとは自分で探してね。オーバーした分やオプションになる分は、高くつくけど 自分で何とかしなさいよ。ということになるのです。そもそも、待機児童など保育の問題は、他の先進国に比べて日本の予算が極端に少ないことや、保育所を十分に増やしてこなかったこ とに原因があるのです。
 このように、問題が山積みの新システムにしてしまうのではなく、子どもが豊かに育つための場であることがきちんと保障され、応能負担で家庭状況によって格差が 生まれず、保育士が 安定して働ける現行制度を拡充していくことこそが必要だと感じています。